2013年1月13日日曜日

第一部:2013 H-1B Capビザ申請書類作成とドル立て口座の開設

ここでは、ビザ未取得の状態で渡米して、生活をスタートさせるにあたって日本で事前に行っていたことを書いていきます。全体の移住ストーリーについては、以下をご参照ください。
日本のいちエンジニアが2013 H-1B Capを取得してアメリカ移住するまで(概要)

ビザ取得前に実施したのは以下の4点。
  • ビザ申請書類作成
  • 国際免許証の取得
  • ドル建て口座の準備
  • 家探し

それぞれについて説明していきます。

ビザ申請書類作成


まあ、これが一番大変です。自分は会社に紹介された弁護士からサイトを指定されて、そのサイトに必要事項を記入ししたり必要な書類をスキャンしてアップロードすることによって書類を作成してもらいました。H-1Bの詳細については、公式サイト弁護士のサイト等を参照してもらうとして、ポイントとしては以下の3点。
  • 毎年枠に限りがあるビザ
  • 専門職のビザ
  • アメリカの雇用主がいないと申請出来ないビザ
特に枠がポイントで、大統領とかが枠を増やすぜとか言わないと、近年だと(アメリカで修士号以上を取得していない人向けには)65000/年の枠しかないビザで、4/1に募集がスタートして枠が埋まり次第閉め切られて来年まで待たなければならないものです。自分の申請した2013年度向けは、2012/6/10に枠が締まりました。2008年度向けはたった3日で枠に達したというので早めの準備が必要です。また、アメリカの雇用主がいないと申請出来ないという点もかなりハードルが高いです。で、専門職用のビザということで大学での専攻が非常に重視されます。

ということで、最も大変なのは大学から成績証明書、学位証明書(両方とも英語版)を用意することなのでした。自分は東京在住、大学関西だったため、返信用の封筒を入れて交付願を送って返ってくるのを待つという時間が必要でした。しかも、大学と大学院で事務局が違うので3つくらいの宛先に別々に送らないといけないといういかにもお役所的なサービスの悪さ。ちなみに、英文の方が時間がかかります。サイトには受付後10日間+郵送日数と書かれており、実際郵送含めてやはり少なくとも1週間はかかった気がします。ということなので、大学の証明書の準備だけはくれぐれもお早めに!

自分の場合は4/10に弁護士からメールでコンタクトがあって、すべてがそろったのが4/27だったのですが、その前に締め切られていたらと思うと恐ろしい。。。フォームに入力した情報、アップロードした書類は大体以下です。ただし、提出書類はそれぞれの人のバックグラウンドによって多少異なるようです。自分は学生時代もコンピュータサイエンスを専攻していたため、卒業後の業績に関する書類は求められませんでした。

なお、H-1Bの枠の埋まり具合は、USCISの公式サイトで公表されています。あと、弁護士による申請が完了したら、自分のステータスを下記のサイトで確認できます。必ず、弁護士にReceipt#を確認するようにしましょう。

USCIS - My Case Status

主な質問項目と提出書類は以下です。

質問項目
  • 名前やメールアドレス、現住所、SSN(あれば)、U.S.での住所(あれば)
  • 最後にU.S.に入国した日と場所
  • グリーンカード・ナンバー(もしあれば)
  • 最寄りの総領事館の場所
  • パスポート番号、出生地などのパスポート情報
  • Labor Certification (PERM/RIR)を過去に提出したことがあるか?(ある場合はそのコピーを提出)
  • 本人もしくは家族がUSCISへの申請中に海外へ行く予定があるか?(ある場合は暫定の予定を記入)
  • グリーンカード申請書(I-485)を過去に提出したことがあるか?(ある場合はそのReceiptのコピー等を提出)
  • 犯罪歴について
  • 過去のHビザ、Lビザの経歴について

提出書類
  • 学部の成績証明書と卒業証明書
  • 修士の成績証明書、学位授与証明書と修了証明書
  • パスポートのスタンプ押された全ページのコピーと顔写真のページのコピー
  • Resume(英文の履歴書)
  • サイン入りオファーレター

国際免許証の取得


これについてはそれほど珍しいものでもないので、いくらでも情報があるかと思います。最寄りの警察署か免許センターに行って申請するだけです。

ドル建て口座の準備


これについては、自分は三菱東京UFJ銀行傘下のUNION BANKのカリフォルニアアカウントに申し込みました。

海外口座ご紹介サービス《カリフォルニアアカウント》

自分の場合は、7月に日本の法人に所属した時から給料をドル仕立てでもらっていたので6月に申し込みましたが、行き先がカリフォルニア州でしたら、渡米後に開設しても特に問題無いかもしれません。自分はサンノゼのJapan Townにある支店によく行くのですが、そこには日本語が話せる人も常駐しています。ただ、日本にいる間に三菱東京UFJ銀行経由で口座を開設すると三菱東京UFJ銀行の口座も必要になり自分は持っていなかったため、こちらも開設する必要がありました。手続き自体は上記サイトにも書いてありますが、身分証明書や申込書を同封して郵送する形になります。

あと、上記には以下の2つの口座が申し込めると書いてあります。
  • SAVINGS ACCOUNT(日本国内の普通預金・貯蓄預金に近い口座です)
  • CHECKING ACCOUNT(日本国内の当座預金に近い口座です)
自分は何も考えずに「普通預金」の方やろ、小切手なんかいらんわいとSAVING ACCOUNTだけ開設したのですが、アメリカの小切手社会を知らなかった若さ故の過ちでありました。公共料金その他、小切手を切る機会は非常に多いです。かつ、CHECKING ACCOUNTのATMカードはデビット機能がついており、これがクレジットカードが使えるところでは大体使えます。アメリカでも日本のクレジットカードは使えるところが多いのですが、ガソリンスタンド等では使えなかったりするので、ドル仕立てのデビットカードはこちらのクレジットカードを持っていない間の強い味方になります。なので、CHECKING ACCOUNTは必ず開設しておきましょう(自分は渡米後すぐユニオンバンクの支店に行って開設しました)。シティバンクで口座開設する方法もあるようですが、国際郵便とかが間に入って面倒そうです。筆者は詳しくありません。

家探し


自分はもう閉鎖してしまった世界のご近所さんを探せというサイトで住む人募集のクラシファイドを見て、自分を雇ってくれた日本人の方に家を見に行っていただいて決めました(大家さんも日本人の方です)。おそらくこれはすごく幸運なケースだと思います。やはり最初はホテル暮らしで現地に行ってから探す人が多いかと思います。

craigslistで入居者を募集しているところを探して、現地で実際に見て決めるケースが多いようです。クレジットヒストリーがないとデポジット等が必要だったりもしますが、シリコンバレーだとソフトウェアエンジニアという職業の大家さんの印象はやはり非常にいいようです。

さて、次は第二部:アメリカビザ無し生活スタート編です。

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